巨人・山口俊 突然のポスティングにメジャー困惑

2019年11月20日 16時30分

18日の記者会見でメジャー挑戦を表明した山口(中)

 突然の表明は海の向こうにはどう届いたのか。球団初となるポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦が決まった巨人・山口俊投手(32)を、Gナインは「刺激になります」と大歓迎。その一方で電撃的なポスティング公表にメジャースカウトたちは困惑を隠せない。さらに右腕には泥酔トラブルの“前科”もあり、足元を見られる可能性もあるという。

 山口のメジャー挑戦表明から一夜明けた19日、若手Gナインは宮崎で午前中にキャンプの全練習メニューを消化し一本締めで打ち上げた。

 選手たちの話題の中心はやはり山口。ナインの一人は「(山口)俊さんが道を切り開いてくれた。メジャーで成績を残すなら年齢的に28歳くらいが理想。でも上原(浩治氏=前巨人)さんが34歳で渡米したように大卒で海外FAでは30歳を過ぎる。ジャイアンツに入った時点でメジャーは完全に諦めていましたけど遠い目標として持つことができる」と目を輝かせた。

 また別の中堅投手も「先発なら2桁勝利、中継ぎなら50試合登板を何年も続けないと球団も認めてくれないと思う。ただ僕らの世代はNHKのメジャー中継やアニメ『メジャー』の影響もあり、子供のころからメジャーの存在は身近。ポスティングの可能性があるというだけで大きな刺激になる」とモチベーションが上がっている。

 ただ、山口のケースでは障害もあるという。東地区のア・リーグ球団スカウトは「以前からメジャー挑戦を表明していた秋山(西武)、菊池涼(広島)、筒香(DeNA)や数年前から将来の挑戦を明言している菅野(巨人)には我々も今季の試合で調査していた。だが山口はポスティングを認めない巨人ということもあり、ほとんどの球団が寝耳に水。防御率やWHIP(1投球回あたり与四球・被安打数合計)など数字はあっても球団に提出する生で見たリポートが絶対的に足りない」と当惑を隠せない。

 別のメジャースカウトも「メディアに公言しなくても代理人に水面下でポスティングの可能性があることを各球団に示唆していればよかった。急に決まったためなのか分からないが、やり方としては決してうまくない」と指摘した。

 また山口の先発起用は5年と少ないことから「ダルビッシュ(カブス)や田中将大(ヤンキース)、前田健太(ドジャース)のように先発としての長年の実績がない。フォークがあるので中継ぎなら可能性はあるが先発としては厳しいかもしれない」(前出のア・リーグ球団スカウト)と大型契約は難しいとの見立てもある。

 山口の挑戦を全面的に応援する原監督も「背番号11はしっかりと残した状態で戦って、こっちはそういう気持ちでいるから」と“破談”のケースを想定しているが…。果たしてどうなるか。