いつ休むの? ソフトバンクのモイネロに登板過多不安を直撃

2019年11月04日 21時02分

左からモイネロ、デスパイネ、グラシアル

 タフすぎる。ソフトバンク鉄壁救援陣の一角で日本一3連覇に貢献したリバン・モイネロ(23)が4日、「プレミア12」に出場するキューバ代表に合流するため、福岡空港から韓国に向けて出発した。今季は60試合に登板し、春先には「カリビアンシリーズ」にも出場した左腕を巡ってはどうしても登板過多の懸念が付きまとうが、本人は至って平静。不安どころか疑問点もないという様子で母国の世界一奪還&来季のフル回転を誓って旅立った。

 デスパイネ、グラシアルの後に続いて福岡空港国際線出発ロビーに現れたモイネロは、陽気な笑顔を振りまきプレミア12への意気込みをこう語った。「キューバ国旗を世界に示せる機会。今は代表でのプレーに集中しているよ。(韓国での1次ラウンドを勝ち抜けば)日本と対戦する可能性もあるから楽しみだね。そうなれば松田(宣)さんと対戦して三振を奪いたいね」。国際舞台ゆえに実現する鷹ナインとの対戦を熱望し、表彰台の頂点を目指すことを誓った。

 NPB所属選手で、キューバトリオほど公式試合を戦っている選手はいないかもしれない。例年のことだが、キューバ代表選手の多くが2月上旬に開催されるラテンアメリカ最強を決めるカリビアンシリーズに出場。これにより単純にNPBよりも始動が2か月早いと考えれば、多忙ぶりは顕著だ。そして、日本シリーズ後のプレミア12とくる。なお、グラシアルとともにモイネロは今夏に開催されたパンアメリカン大会の代表に選出。約2週間に及ぶペルーでの国際試合と長距離移動もこなしている。その過程でモイネロはシーズン60試合登板(防御率1・52)をクリアした。

 ゆえに「いつ休むんだ?」「来年は大丈夫だろうか?」の声がチーム内からも上がる。今回のプレミア12に向けてモイネロは、日本シリーズ終了から3日間の休養を挟んだ先月27日からヤフオクドームで再始動。年明けからトップパフォーマンスを継続する左腕の登板過多と疲弊が不安視されるが、本人はこの日、本紙にこう打ち明けた。

「代表では2イニング以上投げることを想定しているから、そのための調整をしてきたよ。準備はできているし、万全の状態さ」

 球界関係者によると、今回のキューバ代表は「打高投低」との評価がもっぱらで、キューバの上位進出の鍵は投手陣の踏ん張りにかかっているという。18歳で代表デビューを飾り母国では「怪物左腕」と評されたモイネロ頼りは必然だ。

 そうなれば不安は大きくなるが、本人はどう受け止めているのか。「これまでもそうだが、そこは精神状態をしっかりと保って戦えば問題ないんだ。だから、来季のホークスでのパフォーマンスも大丈夫だよ」。今年はプレミア12があるため、完全オフが例年よりも短く1か月ほど。それでも「代表でのプレーは誇り。キューバ国民が老若男女みんな熱中する中で投げたいのは当然だよ」と腕をぶす。

 何食わぬ顔で11月の「回またぎ」まで予告して、不安を一蹴したモイネロ。鉄腕のシーズンはまだ終わらない。