ロッテ・今岡二軍監督「育成」という言葉に隠された深い意味

2019年11月02日 16時30分

【楊枝秀基のワッショイ!!スポーツ見聞録】ロッテ・今岡真訪二軍監督(45)が育成をテーマに持論を示した。現役最終年の2012年にロッテの選手兼二軍コーチとして指導者の道をスタート。評論家を経て16年には阪神の二軍野手総合コーチ、18年からはロッテの二軍監督として若手に接してきた。その中でこだわったのは「育成」という言葉に隠された深い意味だ。

 現役最終盤、今岡二軍監督はほとんどの期間を二軍で暮らした。やる気に満ちた若手もいれば、モチベーションを下げるようなファームのヌシ的な選手も存在した。さらには、大人の事情でチームに在籍しているような指導者もいないわけではなかった。

「本当の意味で選手の環境を良くしようと思ったらどうすればいいか」。そこを意識して、二軍の指揮官として目を配ることに集中しているという。

 極端かもしれないが、今岡二軍監督は選手に技術指導を施さない。「技術指導はコーチの仕事。監督の仕事はマネジメント。組織の空気をつくることにある。一軍が日本一になるためにどういう人材をつくっていくか。勝つためにどういう考え方で、チームとしてやっていくかという方針を浸透させられるか。やってるフリ、アピールはいりません。しっかり見て目を光らせていればすぐにわかりますから」と、自らの二軍指揮官像を貫いている。

「ある選手を結果度外視で育成の名の下に二軍戦で起用し続けるとします。ただ試合に出しているのは育成ではない。試合に臨むまでに対戦成績、配球傾向の研究、自分の体調管理など、いろいろな準備をしてきたか。寮で寝て、朝起きて、グラウンドに出てストレッチからすべて今日、結果を残すためやってきたか。それで結果が出なければ仕方ないという指導が育成だと思う」

 1日からロッテも秋季鴨川キャンプが始まった。まさに「育成」の季節が来たわけだ。井口監督と大学時代にしのぎを削った同級生でもある今岡二軍監督。一、二軍で以心伝心のチーム育成が実を結ぶか。現体制で3年目となる来季が楽しみでならない。

 ☆ようじ・ひでき 1973年8月6日生まれ。神戸市出身。関西学院大卒。98年から「デイリースポーツ」で巨人、阪神などプロ野球担当記者として活躍。2013年10月独立。プロ野球だけではなくスポーツ全般、格闘技、芸能とジャンルにとらわれぬフィールドに人脈を持つ。