来季から日本ハムの一軍投手コーチに就任する武田勝氏(41)に、大きな期待がかけられている。その期待とは、斎藤佑樹投手(31)の復活だ。あまり知られてはいないが実は両者は親交が深い。

 日本ハムでは斎藤が入団した2011年から、武田氏が引退する16年まで6年間、同僚として過ごした。斎藤は「プロ1年目からとてもお世話になった方。球宴に出させてもらった時には、右も左も分からない中、面倒を見てくれたのは勝さんです。よく相談にも乗っていただいていました」と、武田氏への感謝の思いを口にしている。

 今季は二軍施設のある鎌ケ谷で行われた石川ミリオンスターズとの交流戦で、同チームの監督を務めていた武田氏と再会。当時二軍調整中だった斎藤は、練習後に武田氏と笑顔で握手を交わすと、約15分もの間、ポール間を2人で談笑しながらウオーキングを行った。2人の関係を知るファンの間からは「勝さんがチームに戻ってくれば一番いいのにね」との声も出ており、かねて期待されていた人選が今回実現した格好だ。

 来季で節目のプロ10年目を迎えることもあり、昨今は入団当初からの気心の知れた選手・関係者らが数多くグラウンドを去っていく中での武田氏の現場復帰。腹を割って話せる相手が増えたことが、活躍への一助になるか。