中日が今オフのストーブリーグで大苦戦を強いられている。

 保有するFA権を行使しての流出危機にある大島洋平外野手(33)と交渉中の加藤球団代表は24日、大島から「もう少し時間をください」と電話で連絡があったと明かした。その上で「球団としては彼の功績を考えて、最大限の提示をしたつもり、誠意を示したつもりでいる。それについて大島選手がどう捉えるかは分からないけど」と説明。しかし、今後さらに金額を上積みする可能性については「細かい部分は変えられるかもしれないけど、基本的には難しい。その数字があまりに不服であれば、宣言して他球団と交渉することはルール上はできるので」と渋い表情を浮かべる。

 さらに残留要請している2年目左腕のジョエリー・ロドリゲス投手(27)に巨人が触手を伸ばしている。早く再契約をまとめたいところだが、加藤代表は「代理人とは連絡が取れているが、本人がワールドシリーズが終わるまでバケーションに行ってしまっているようで」と“音信不通状態”で交渉が難航している。

 大島、ロドリゲスが流出危機にさらされている中、楽天を自由契約になった嶋、FA行使予定のソフトバンク・福田、ロッテ・鈴木の争奪戦には参戦するが、いずれも複数球団が狙っており、中日が獲得できる保証はない。

 今オフのドラフトでは与田監督が3球団競合の末、将来の右の大砲として期待される石川昂弥内野手(18=東邦)の当たりくじを引き当てる明るい話題もあったが、ドラフト以外では大惨敗となりそうで、ストーブリーグはお先真っ暗だ。