【日本シリーズ】逆転弾のソフトバンク・グラシアル 未来のキューバ代表監督

2019年10月20日 16時30分

逆転2ランを放ったグラシアル(右)

 日本一3連覇へ白星発進だ。日本シリーズ第1戦は19日、パ・リーグ2位からの下克上日本一を狙うソフトバンクが7―2で巨人を下して先勝。打のヒーローはジュリスベル・グラシアル内野手(34)だ。先制された直後の2回、一死二塁から巨人・山口が投じた146キロの内角直球を捉え、左翼ホームランテラスへ運ぶ逆転2ラン。「前に対戦したことがあったからイメージして準備ができた。少し詰まったけど入ってくれて良かったよ」。工藤監督は「あそこがキーになったと思う」とたたえた。

 そんなグラシアルは野球が国技でもある母国・キューバにおいて代表監督候補と目される男だ。萩原中南米担当スカウトもこう話す。

「彼は将来、キューバの監督になってもおかしくない存在です。実際、ナショナルチームでは、そう目されています。常に彼は献身的でフォアザチームの気持ちを持っている。(1年目の昨季に)外国人枠の兼ね合いでファームにいた時も一軍の一員として準備を怠らなかった。そういう姿勢が母国でもリスペクトされているんです」

 攻守ともに全力プレー。もはやマジメさはチーム内の誰もが認めるところだ。シーズン佳境の勝負どころになると、戦況を見て自らの意思で犠打を決めることもする。自らが苦しんだ外国人枠に関しても「たいへん難しい問題だと思う。私にとってはみんな家族のような存在ですから。ただ、どこにいたとしても必要とされるときは来る。チームのために準備をしっかりとするだけなのは変わらない。外国人全員でそれぞれの外国人を応援したい」。本紙の問いに真剣な表情で模範解答を提示したこともあった。

 西武とのCSファイナルステージでも4試合で3本塁打を放っており、これでポストシーズンで4発目だ。“未来のキューバ指揮官”がチームの3年連続日本一に欠かせない存在となっている。