今ドラフトで4球団が1位指名で競合した末、ロッテが交渉権を獲得した“令和の怪物”佐々木朗希投手(17=大船渡)の背番号を巡り、早くも様々な予想が飛び交っている。同じ岩手出身のエンゼルス・大谷翔平投手(25)が日本ハム時代につけた「11」も有力視されるが、地元からはなぜか反対の声も…。現在空き番の「16」「17」に加え、往年のあの大投手の背番号も候補に挙がっている。

 注目の新人が背負う数字は何番になるのか? ロッテの若い番号では現在、今季「18」に変更した涌井が昨季までつけていた「16」、成瀬がFA前まで背負った「17」に空きがあり、どちらも投手として違和感のない10番台だ。ただ、新時代の令和を担う怪物だけに相応の番号を望む声もあり、同郷で佐々木が目標に掲げる日本人最速165キロの記録保持者、大谷が日本ハム時代に背負った「11」も有力視される。

 今夏のU―18で佐々木も付けた「11」は、ロッテでは現在、2016年のドラフト1位で同じ佐々木姓の佐々木千隼がつけている。ただ、昨季はケガで未登板、プロ3年で6勝と期待された活躍はできていない。心機一転という意味で佐々木千が背番号を変更するというのは“あり”だろう。ただ、佐々木朗の地元からは「佐々木は11番を背負うことに抵抗があるのでは」との声もある。

 佐々木が中学時代に所属したオール気仙の布田代表は「朗希は実質エースでしたが18番のユニホームは背が高すぎてサイズが合わず、たまたまサイズの合った11番をつけていたんです。それなのにU―18で11番をつけた際に『人生で初めてつける番号です』と話していて『お前、オール気仙でつけてたべや!』と、ちょっと残念な気持ちになりましたね(笑い)」と明かす。

 あえて11番との縁をごまかした理由について、別の関係者は「あまり大谷と比べられたり、過去のことを聞かれたくないんでしょう」と語り「夢の170キロを目指すという意味で17番はいいかもしれませんが、これも大谷がエンゼルスで付けている番号ですからね。メッセージ性を持たせるなら本人が意識しないくらいずっと昔のレジェンド投手、村田兆治さんのつけていた29番や、それこそ先日亡くなられた金田正一さんが監督時代につけられていた34番なんかがいいのでは」と候補を挙げる。

 今月6日に他界した金田さんが現役からロッテ監督時代まで一貫してつけていた「34」はロッテでは永久欠番扱いにはなっておらず、現在はプロ3年目の土肥が付けている。「伝説の400勝投手の背番号なら現実感も湧かず苦にならないでしょうし。現役時代は180キロを投げていたとも噂される金田さんを、遠い目標に掲げて励むのも悪いことではない」(前出関係者)というわけだ。

 同郷の大スターに続く「11」か、170キロを目指す「17」か、はたまた400勝投手の遺志を継ぐ「34」か。“令和の怪物”にふさわしい番号は果たして――。