ソフトB 頂上決戦に水を差されても巨人のスキャンダル怒れない19年前のミス

2019年10月17日 16時30分

工藤監督にしてみれば巨人のゴタゴタは3年連続日本一への追い風!?

 巨人・鈴木外野守備走塁コーチの電撃退団にはソフトバンクでも波紋が広がった。日本シリーズでは2000年の「ON決戦」以来のマッチアップにファンも盛り上がる中、思わぬところで水を差される格好になり、関係者も驚きを隠せなかった。ただ、怒り心頭と思いきや古株のスタッフほど歯切れが悪い。というのも、19年前の頂上決戦で“大チョンボ”した過去があるからだ。

 日本シリーズ開幕直前に相手球団の一軍コーチが退団するという異常事態には、ソフトバンクの面々も目を丸くするばかりだった。球団内からは「メディアがONシリーズの再来と盛り上がっていて、注目も集まっている。うちとしても巨人とNPBと連携を取って、このシリーズを盛り上げていこうと改めて号令がかかったところでした。正直に言えば少し残念というか複雑というか…」と困惑の声が上がった。

 周囲が思う以上にソフトバンク側の今シリーズにかける熱量は大きい。すでに野球ファンの中では常勝球団としての地位を確立しつつあるが、球団内には思い描く理想まで届いていないとの認識もある。王貞治球団会長(79)は鷹ナインの実力と全国的な知名度が比例していないとの見解から、かねて「強さの象徴である巨人に取って代わるくらい強くないといけない」と話してきた。

 ソフトバンクになって以降、縁のなかった巨人との対戦は広い層に強さを証明する格好の舞台でもある。同時に今回は19年前の当時ダイエーの王監督と巨人・長嶋監督による「ON決戦」のリベンジマッチ。そんな矢先に水を差されたのだから面白いはずはない。しかし、古株のスタッフほど今回の衝撃ニュースには歯切れが悪い。というのも、19年前の対決の際、巨人に大迷惑をかけたからだ。

 球団側はリーグ優勝するとは思っていなかったのか、日本シリーズ期間中に福岡ドーム(現ヤフオクドーム)を他団体に貸し出すという失態を犯した。そのため東京ドームから始まった「ON決戦」は移動日なしで第3戦を福岡ドームで行い、2日間の空き日を挟んで、そこから再び移動日なしの4連戦という変則日程になり、ダイエーはNPBから3000万円の制裁金を科された。当時を知る球団関係者は「あの時は敵地での2連勝スタートでいけると思ったが…。変則日程でミソがついての4連敗になってしまった」と振り返る。

 ただ、今回の事態はソフトバンクにとって“追い風”。19年後のリベンジに士気は上がりそうだ。

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