リーグ覇者・西武が4連敗ではあまりに寂しい

2019年10月13日 13時00分

【インハイ アウトロー・加藤伸一】クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージはソフトバンクに1勝3敗(アドバンテージを含む)と一方的な展開を強いられている西武だが、巻き返せるのか。本紙評論家の加藤伸一氏の見立ては――。

 ここまでの3試合で共通しているのは、いずれもソフトバンクが初回に先制点を奪っているという点だ。いくら西武が12球団屈指の破壊力を誇る打線を擁しているとはいえ「よーいドン」でリードを許せば野手はガックリしてしまう。ついついボール球に手を出してしまったり、攻撃が雑になってしまうのは、常に追う展開になっているからだろう。

 第1戦での捕逸がよほど印象に残ったのか、何かと正捕手の森が責められている。ただ、それよりも投手陣に攻めの姿勢が見られないことの方が深刻だ。森がミットを構えたところにボールが来ていないのは技術的な問題かもしれないが、投手にも「打てるものなら打ってみろ」の気持ちは欲しい。

 2年連続でパ・リーグを制した西武は紛れもなく王者であるが、CSに関していえばチャレンジャーだ。昨年は同じカードで敗れて、辻監督が男泣きした。ここまでの戦いを見ていると、全体的に「去年の悔しさを絶対に晴らすんだ」という気持ちが見えてこない。

 ソフトバンクも万全ではなかった。実際に第1戦で先発した和田も第2戦の武田も5回を投げ切れず、どちらも3失点。それでも優位に試合を進められたのは、先制点を奪い、継投でも早め早めに手を打っているからだ。長いレギュラーシーズンでは時に我慢も必要だが、短期決戦において決断の遅れは命取りになる。

 西武は崖っ縁に追い込まれ、逆にソフトバンクは第3戦での千賀の好投と台風19号の接近による中止で先発のバンデンハークが中6日、必勝パターンの甲斐野、モイネロ、森が中2日と十分な休養を取れた。しかし、このままリーグ覇者が4連敗では、あまりにも寂しい。前身の西鉄は1958年の巨人との日本シリーズで3連敗しながら、第4戦の雨天中止を挟んで4連勝し、日本一に輝いた。ぜひ、意地を見せてもらいたい。