セ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第3戦(7日、横浜スタジアム)、レギュラーシーズン3位の阪神が2位のDeNAに2―1と競り勝ち、2勝1敗としてファイナルステージ進出を決めた。

 1―1の8回、一死から高山が死球で出塁すると、矢野監督は前日(6日)盗塁に失敗した植田を代走で起用した。すかさず二盗に成功すると、エスコバーの暴投で三進。ここで梅野が中堅へ打ち上げる。やや浅い飛球だったが、植田が好走塁で本塁を陥れた。

 8回からは守護神・藤川が2イニングを投げてリードを死守。6月9日の日本ハム戦(甲子園)以来となる今年2度目のイニングまたぎに「阪神ファン、スタッフらを東京(巨人戦)に連れていきたかった。皆、その気持ちで一つになっている。せっかくの楽しいシーズン、できるだけ長くやりたい」と笑顔で話した。

 就任1年目でファーストステージを突破した矢野監督は「選手一人ひとりの気持ちがつながっている感じがした。選手たちが自分が思っている以上に、その上の気持ちを大事にしてやってくれた。素晴らしい。誇りに思います」と感激の面持ちで選手をたたえた。

 2年前、一軍バッテリーコーチだった指揮官は本拠地・甲子園で、同じDeNAを相手にファーストステージの「泥んこ敗戦」を味わったが、この日は敵地での雨中決戦を制覇。「それは頭になかった。目の前でいっぱい。頭の中でつながってることはあると思うけど、そんな余裕はなかった」と言いながらも喜んだ。