ソフトバンク・工藤監督 柳田の「野球小僧パワー」を信じる

2019年10月05日 13時00分

前日会見を終え、銀次(右)に声をかける工藤監督。左は平石監督

 今年度のクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージが5日にセ、パ両リーグで開幕。セでは6連勝フィニッシュでCS出場を決めた3位・阪神を、2位のDeNAが横浜スタジアムで迎え撃つ。パは2位・ソフトバンクと3位・楽天がヤフオクドームで激突する。前日練習が行われた4日、それぞれの直前舞台裏をのぞいてみると――。

 ソフトバンクの工藤公康監督(56)が、鷹の絶対的支柱・柳田の“野球小僧パワー”に期待を寄せている。CS突破のカギの一つは短期決戦を勝ち抜くための機運づくりだが、指揮官はその風を吹かせるのが柳田だと信じている。

 左ヒザ裏肉離れから復帰後の柳田は、森ヘッドが「去年までの3割5分を打っていた柳田ではない」と語るように、4か月以上実戦を離れていた影響で本来の打撃を取り戻せずにいる。万全ではないコンディションの中、奮闘する姿をずっと目にしてきた工藤監督は「4か月半も離れていたわけだからね…。そんな中でこちらが無理を言って上がってきてもらった。本当に難しいことをお願いしていると思っている」。責任を背負わせるのは酷というのは、百も承知だ。

 だが、柳田にかける指揮官の思いは不変だ。就任以来、人知れず故障を抱えながらも高いパフォーマンスを継続してきた柳田のグラウンドでの立ち居振る舞いを常に見てきたからだ。「柳田という選手はグラウンドに立ったら必ずやる子なんだよ。そういう姿勢で引っ張ってくれる選手なんだ」。手負いの状態でもグラウンドに立てば、常に野球小僧のようにがむしゃらに、ひたむきにプレーする。その姿がチーム全体を鼓舞し、見えないパワーを生み出す。柳田の「戦う姿勢」が、短期決戦を勝ち抜く機運を盛り上げると信じている。

 指揮官の思いは首脳陣の総意でもある。森ヘッドも「柳田がどんな形でも、泥くさくても、塁に出てくれれば、おのずと周り(の選手)もついてくる」と波及効果を期待している。

 決戦を前に柳田も「ベストの準備をしてきた。あとはがむしゃらに試合に臨むだけです」と覚悟を決めている。柳田パワーで下克上日本一。いざ、ゴングが鳴る。