常勝軍団ゆえの悩み ソフトバンク何かがユルい…

2019年10月04日 16時30分

謝罪するデスパイネ(左)に工藤監督も苦笑い

 常勝軍団ゆえの難題か――。2年連続の下克上日本一を目指すソフトバンクは5日から楽天とのCSファーストステージ(福岡)に臨む。第1関門を直前に控えた3日は、ヤフオクドームで実戦的な練習を行った。

 ところが、1点勝負を想定したヒットエンドランやスクイズの練習でナインはことごとく失敗。三塁走者の飛び出しなどのミスも目立った。森ヘッドコーチが選手を集め「作戦面のミスはそのまま結果につながる。しっかり集中していこう」と強い口調で指示。公開練習で相手への意識づけにはなっても、チーム内からは「今日の感じだとサインは出しにくくなる」との声が上がった。

 投手陣にもゲキは飛んだ。倉野投手コーチがやり玉に挙げたのは勝利の方程式を担う甲斐野だ。先月24日から登板間隔の空くルーキーを「良くなかった。本人が何をテーマにして、今日のマウンドに上がったのかが分からなかった」とバッサリ。シーズン終盤に調子を落とした新人右腕にもうひと踏ん張りを期待しているからこその苦言だが、決戦を目前に不安な様子を隠せなかった。

 この日はキューバの大砲デスパイネが左肩に違和感を訴えて全体練習をキャンセルした。工藤監督は「打撃の状態はいいということだったので、今日は無理をさせる必要はないのかなと思った」と語ったが、シーズン終盤に復調傾向だった助っ人の状態に悩ましげだ。

 どこか緊迫感が伝わらない。そんな状況に球団内から「『2位は敗者』の思いが強いのかもしれない。去年も日本一の直後、すぐにみんなが(ペナント覇者の)西武をたたえてリベンジを誓った。そういう難しさはある」との指摘もある。昨季は球団初の下克上日本一を達成したが、常勝軍団ゆえにVチームへのリスペクトはどこよりも強く、日本シリーズを制した喜びよりも悔しさが上回った。

 今年も状況は「2位からの下克上」。そこにはソフトバンクだけが知る難しさがあるのかもしれない。