阪神・鳥谷が抱いた無念の思い「ショートで挑戦させてもらった感じがない」

2019年10月01日 16時33分

ファンの声援に応える鳥谷(手前)

 阪神が今季最終戦となる30日の中日戦(甲子園)を3―0で制し、逆転でのクライマックスシリーズ(CS)進出を決めた。

 今季限りで退団する鳥谷敬内野手(38)は7回に代打で登場し、右飛に倒れた。矢野監督の「(ファンは)打つだけじゃなく守る姿を見たいと思うから」との粋な計らいで8回からは16年間慣れ親しんできた遊撃の守備に就き、ナインを鼓舞した。

 この日は大入りの4万6628人が集結。売店では鳥谷グッズがバカ売れし、スタンドでは他球団での活躍を願う声や号泣するファンの姿が多く見られた。改めて根強い人気を証明した鳥谷は試合後に「ショートからも景色を見れたので良かった。今までで一番の歓声だったんじゃないか。CS? 頑張りますよ」とクールに話した。

 8月29日に球団から戦力外通告とも取れる「引退勧告」を受け、今季限りでの退団を決意。同年代である巨人・阿部のように潔くお世話になった球団で引退するのとは違い「自分はまだやれる」と他球団でプレーする道を選択したのも現体制に対しての“無念の思い”があるからだ。「今年ショートで挑戦させてもらったという感じがない。まだやれると自分では思うし、実際やって、守ってみてどうなのか批評してほしい。ダメならドンドン批判してもらっても構わない」などと親しい球団関係者やOBに再三話していたという。

 確かに今季の鳥谷は代打起用が大半で、守備固めも含め遊撃手としての出場機会はほとんどなかった。しかし、他球団の鳥谷に対する関心度は決して低くない。新天地として有力視されているのが、親交ある井口監督率いるロッテで「野手陣の若返りを図る中、福浦が今季限りで引退した。模範となるような選手が必要ということで白羽の矢が立ったようだ」(球界関係者)と、ささやかれている。

 ロッテでは今季、国内FA権を取得した鈴木大地内野手(30)が権利を行使する可能性が高く、鳥谷の獲得調査に着手するのは間違いない。CSでのプレーだけでなく、去就でも注目を集めそうだ。