ソフトバンクが24日の楽天戦(楽天生命)に2―4で逆転負け。西武に最大8・5ゲーム差をひっくり返されV逸し、工藤監督は「西武の勢いを止められなかった。ホークスは若手が台頭し、満身創痍でも全力プレーなど、選手は精一杯やってくれた。勝たせてあげられなくて申し訳ない」と敗戦の弁を述べた。

 今季は故障者続出の中、工藤監督は若手を抜てきして勝利を積み重ねた。8月中旬には母国の国際試合に出場していたグラシアル、モイネロに加えて、故障者が続々と復帰。極め付きが8月21日の柳田復帰だ。この時点で「優勝」の2文字が色濃く見えたはずだった。

 しかし、決め手となるはずの終盤の復帰ラッシュが逆の目に出た。さすがの柳田も「チームを思って本来の復帰時期から考えると早く来てもらい、無理をしてもらっている部分もあるので」(工藤監督)と4か月のブランクは大きかった。

 柳田復帰後の勝敗は13勝14敗。戦力が揃っても勝ちきれない状況で、タレント揃いの打線が貧打に苦しんだ。「思うようにいかない中でチームに焦りが出てきてしまった面もあったのかもしれない」(チーム関係者)。首脳陣としても前半戦のようには大きく動きにくくなった側面もあった。

 それでもCSが残っている。8勝17敗と苦しめられてV逸にも直結したロッテは4位に沈んだ。3年連続の日本一へ、昨年に続く下克上を果たせるか。