ニールは雄星以上の働き 伊原春樹氏も連覇を果たした西武を絶賛

2019年09月25日 16時30分

飛び上がって喜ぶニール(中)

【伊原春樹・新鬼の手帳】西武の強みは誰がどう見ても打線。投手陣がへばってくる8月以降の追い上げは、打力の強いチームのお家芸のようなものだが、それにしても見事な逆転優勝だった。何しろ現時点で100打点を挙げているのが3人(中村、山川、森)もいるんだから、そりゃあ投手も楽ですよ。浅村がいなくなってどうかなと思っていたけれど「おみそれしました」というのが正直な感想だ。

 打線の陰に隠れてはいるものの、足を使った攻撃も見逃してはいけない。両リーグトップの盗塁数はもちろんのこと、数字に現れない好走塁や、ディレードスチールなど、塁に出れば積極的に次の塁を狙い、相手をかき回した。機動力を生かして点を取っていく野球は、西武野球の伝統でもある。そのあたりは西武機動力野球の象徴でもあった辻監督も心得たもので、選手にもそういう意識づけがしっかりできているのだろう。

 ただ、攻撃面では何の心配もいらなかったかもしれないが、投手起用は辻監督も大変だったろう。試合中、頭にあったのはほとんど継投のことばかりだったのではないか。それでも若い投手たちが打たれながらも場数を踏んで、着実に成長。新外国人のニールは菊池雄星の抜けた穴を埋めてくれた。いや埋めたどころか、雄星以上の働きだったと思う。チームに貯金をもたらしてくれる「負けない投手(外国人シーズン最多タイの11連勝で12勝1敗)」は、首脳陣にとってこれほど頼りになる存在はない。

 8月以降、ライバルのソフトバンクがだらしなかったとはいえ、昨季の投打の主軸が去っていながらの連覇は価値がある。CSで敗退した昨季の悔しさを晴らしてほしい。