西武は21日、楽天戦(楽天生命)に1―6と逆転負け。ソフトバンクも敗れたため優勝マジックは1つ減って3となったが、自慢の攻撃陣が散発3安打でスクイズによる1点止まり。この日がパ・リーグのシーズン記録を更新する79試合目の登板となったセットアッパー・平井が、5失点で4敗目(5勝)を喫するなど優勝を目前にして主力の疲労が目立ち始めている。

 木村のスクイズで挙げた虎の子の1点を守るため8回に投入された平井が、先頭の代打・藤田に同点弾を浴びるなど、3安打2四死球5失点で降板。西鉄・稲尾和久を超えた偉業は苦い記憶となって鉄腕から笑顔を奪った。試合後は「言うことはないです。(負けは)オレのせいです」と立ち止まることなくチームバスへ。小野投手コーチは「平井で打たれたら仕方がない。また少し休ませる機会をつくってカバーできれば」と話した。

 辻監督は「(藤田に)ホームラン打たれたのはしょうがない。あそこで切り替えないとね。少し平井が引いちゃうんだよね。しょうがないと割り切れればね…。でも、まあ、そんなもんよ」と久々の投壊劇を振り返った。

 8月以降、29勝14敗(勝率6割7分4厘)の末脚で連覇へ向け猛然と駆け上がってきた西武。最後の最後に、投打を支えてきた主力の足が止まりかけているのが気がかりだ。