西武のザック・ニール投手(30)が18日のオリックス戦(メットライフ)で8回5安打無失点の好投を見せ、チームは5―0で勝利した。ニールは球団では1988年の郭泰源以来となる外国人投手の10連勝。来日1年目で11勝(1敗)を挙げ、チームの優勝マジック6に貢献した。

 ゴロ投手の持ち味を存分に発揮し、24アウトのうち17個を内野ゴロで稼いだ優良外国人右腕。ここ数年、外国人投手の「ハズレ」に泣かされ続けてきた西武にあって、その存在は光り輝いている。

 辻監督は「ニールがテンポ良く投げてくれると野手も非常に守りやすい。今日は彼の持ち味が出ていた」と安定の称賛コメント。実力でエースの座をつかんだニールは「オフは一人でトレーニングを積み、春先も早くから二軍調整していた。その中で10連勝して、ここまで来れたことがうれしい。球団の歴史に名を刻めたのは光栄に思う」と喜んだ。

 獲得の責任者、渡辺久信GM(54)は「やっぱり今年はニールだよね。スタートは良くなかったけど、これだけ貯金(チーム17のうち10)を作れるピッチャーは、本当にありがたい。チームの貯金の半分以上は彼が持っている。これは今年の大きなポイントになったなと。ある程度やってくれるとは思っていたけど、外国人は本当に投げてみないと分からない」と感慨深げ。ここ数年ハズレを引き続け、ついに巡り合った超優良外国人投手に賛辞を並べた。

「数字的には四球が少ない(94回1/3で15四球)。いろんなボールが投げられて、頭がいいイメージがオレにはあった。球は速くないけど、ゲームはしっかりつくれるボルシンガーみたいなイメージはあった」と語った渡辺GM。苦しい台所事情の中、菊池、多和田の穴を埋めた掘り出し物右腕の働きに感謝した。