阪神は15日、巨人戦(東京ドーム)に5―6と逆転負けし、14年連続のV逸が決まった。

 1点リードの8回にジョンソンがゲレーロに逆転2ランを浴びて痛恨の敗戦。矢野監督は「戦う姿勢が問われる状況。毎試合戦っていきます」と残るCS争いに向けて必死に前を向いた。

 フロント陣も同様で、揚塩社長は「悔しいですね。でもシーズンは終わっていないですから。また頑張ります」と声を絞り出し、谷本球団本部長も「ご声援頂いているので申し訳ない。残り9試合、一球一打に集中してやっていきたい」と話した。

 ただ、首脳陣の“解体”は必至で、3年契約の矢野監督の続投は決定的だが「若手を引き上げながら戦うことができていない。今後改めての検証が必要だが、コーチに関しては動きがあるだろう」(球団幹部)。

 14日には中日・大野雄にノーヒットノーランを許すなど、慢性的な得点力不足はシーズン最後まで解消されず、打力アップは喫緊の課題だ。さらに、昨季電撃的に解任された金本前監督とともに戦っていた二軍首脳陣の刷新も確実な情勢。外部招聘を含め大幅なてこ入れは避けられず、中日OBの井上一樹氏(48)の入閣が検討されている。今後はCS進出に全力を傾ける阪神だが、来季に向けても動きが活発化しそうだ。