中日のドラフト1位・根尾昂内野手(19)の今季中の一軍デビューが現実味を帯びている。

 13日現在、二軍戦100試合に出場して打率1割9分7厘、2本塁打、26打点、118三振とプロの洗礼を浴びているが、ここにきて3試合連続マルチを含む4戦連続安打と絶好調。石井二軍打撃コーチも「何をするにしても、あたふたしないようになった。これまで打撃はいい投手に変化球でストライクを決められたらほとんどダメだったけど、今はどんな投手でもそこそこ対応できる。守備は春先と比べたら全く違う。特にスローイングは見違えるようによくなった」と絶賛する。

 ただ、すべてが一軍レベルになったというわけではない。走塁では打球判断などに、まだ甘さがあるという。それでも石井コーチは「(のみ込みが)すごく早い。見てる人は物足りないと思っているかもしれないけど、全然そんなことない。全ての部分がどんどん上がっている」と驚異的な成長ぶりに目を見張っている。

 根尾の一軍昇格は秒読み段階に入ってきたが、二軍首脳陣からはこんな注文も。「とにかくスタメンで出ることが大事。京田と争っても負けないぐらいの感覚に持っていきたいし、スタメンで使ってもらうために、二軍では全体のレベルを上げるようにやってきた。ほかの若手とはちょっと違う。一軍でスタメンで使う気があるなら上げてもいいが、代打や守備要員で経験させるだけなら上げない方がいい」

 一軍昇格させるかどうか、昇格させた際にどんな起用をするかは与田監督の腹一つだが、いずれにせよ注目を集めるのは間違いないだろう。