阪神が11日のヤクルト戦(甲子園)に10―3で快勝。先発野手全員安打と打線が爆発したが、なかでも盛り上がりを見せたのが8回、代打で登場した鳥谷敬内野手(38)が、今季初打点となる適時二塁打を放った場面だった。

 試合後の鳥谷は「ファンの声援に応えられてよかった。いいところに飛んでくれた。これからも自分のできることをしっかりやりたい」と振り返ったが、これにはこの日、観戦に訪れていた上西小百合元衆院議員(36)も、大はしゃぎ。

 熱狂的な鳥谷ファンとしても知られる上西氏は、今季限りでの退団が決まっている鳥谷に胸を痛めており、引退を迫った球団サイドには「世代交代はあって当然」と言いながらも「今季、鳥谷さんの起用方針には首をかしげるところが何度もありました」という。

 続けて「若手の育成を優先し、本来はスタメンとして一試合を通じてチームの勝利に貢献するタイプの鳥谷さんを不向きな代打でばかり起用し、不本意な成績で終わらせてしまった。にもかかわらず、今季の阪神で大きく成長を果たした若手選手はいましたか? ルーキーの近本の活躍は確かにありましたけど…。若手とベテランの起用のバランスを見直さないと来年も“氷河期”が続くのでは」と、阪神の今後についても危機感をあらわにした。

 そして、残り数試合で阪神を去ってしまう鳥谷に「阪神以外のユニホームを着る鳥谷さんは見たくはないが、違うチームになったとしてもスターとしての姿を見せてくれるはず。阪神と対戦することになっても彼を敵だとは思えない。納得がいくまでプレーしてほしい」とエールを送ると、チームに対しては「鳥谷さんの“花道”を飾るべく、阪神には絶対にCSに進出してもらいたいですね。選手たちには頑張ってもらわないと」とゲキを飛ばした。日本中の虎党の“鳥ロス”を払拭させるべく、虎ナインには一層の奮起が求められる。