阪神は6日の広島戦(マツダ)に3—6で完敗。逆転でのCS出場をかけた重要な3連戦初戦で手痛い一敗を喫し、3位の広島とのゲーム差は3・5に広がった。

 試合後、矢野燿大監督(50)がやり玉に挙げたのは先発・高橋遥の“緩慢”プレーだった。1点ビハインドの3回、一死一塁の場面で西川の当たりは平凡な一塁へのゴロ。しかし高橋遥が一塁ベースカバーを怠ったため内野安打となり一、二塁とピンチが拡大。さらにここから1四球を含む4連打を浴びてしまい、5点を失うビッグイニングを献上。序盤でゲームを決められてしまう格好になった。

「打たれることは仕方ない。勝負にいった結果だから。ただ、こんな大事な試合でベースカバーに行かないとかは残念。(序盤で大量失点してしまうと)しんどいし、ムードとして『さあ行くぞ』とはなりにくい」と指揮官に手厳しく断罪された高橋遥は「投げる以前の問題だった。こういう大事な試合で投げさせてもらいながら、申し訳ないというより情けない」と唇をかんだ。

 この日の試合前には一軍昇格予定のソラーテが球場に到着後「モチベーションが上がらない」と語り緊急帰阪。勝負の秋を迎えた矢野阪神に暗雲が垂れ込めた。