ソフトバンク 甲斐外しベテラン・高谷起用はV奪回への英断か

2019年09月06日 16時30分

お立ち台で、5勝目を挙げた椎野新(右)にパンチのポーズを決め笑顔の高谷

 ソフトバンクが5日の楽天戦(ヤフオク)に3―2で勝ち4連勝。2位・西武との1ゲーム差を守った。ヒーローは同点の5回、決勝の1号ソロを放った高谷裕亮捕手(37)。打つことは“おまけ”とばかりに「自分が一番驚いた」と殊勲の一発を喜んだ。

 8月末まで5連敗していた鷹を再浮上させた立役者だ。1日の西武戦と前夜に続く今月3度目となる先発フルマスク。そのすべてでチームは2失点以下の全勝。ベテラン捕手の出番増の裏には、首脳陣の明確な意図がある。

「高谷は緩急を使ったリードに定評がある。緩いボールの使い方がうまい。そして、調子を落としている投手をうまくリードして、復調させることができる」(首脳陣)

 1日の先発は8月中旬までファーム再調整だった武田。4日と5日は“投げてみなければ分からない”ミランダと中田。有効な緩い球を持ちながら、それを生かしきれなかった3投手を巧みにリードした。ベテラン捕手の登用には、他球団007も「高谷はボールを捕ってからの返球にしても、投手を乗せるのがうまい」と再生役を託す鷹首脳陣の狙いに、敵ながら賛同した。

 一方で、ここまでほとんどの試合でマスクをかぶってきた正捕手・甲斐をこの時期に外すことはデリケートな事案。森ヘッドコーチが「心を鬼にして」と語ったように大きな決断だった。吉鶴バッテリーコーチは「(甲斐)拓也も悔しいと思うが、ベンチから見て学ぶことはこれからの野球人生を考えた時にいい勉強になるはず」と正妻の奮起に期待している。

 残り18試合。今回の勝負手が、V奪回への英断となるかもしれない。