マー君が統一球問題に「導入意味なかった」

2013年06月19日 11時00分

初対決となった藤浪(左)の前で球界のエースの実力を披露した田中

 これが球界のエースの答えだ。楽天・田中将大投手(24)が16日の阪神戦(Kスタ宮城)に先発し、今季初完封。開幕9連勝で昨季から続く連勝も「13」に伸ばし、チームを2位に浮上させた。その田中はプロ野球界を揺るがす統一球隠ぺい問題について「統一球導入は意味がなかったのかな」と“全否定”のスタンスをとっている。


 統一球隠ぺい問題が明らかになった当初、田中は「隠すっていう体質がよくない。選手、ファンに対してそれはないんじゃないかな。隠せるとでも思っていたのかっていう話ですよ」と不快感をあらわにした。また、本来は国際大会に対応するために導入された統一球が、WBC公式球などと“まったくの別物”であることを指摘。「意味なかったのかな」とバッサリ切り捨てた。

 

 WBCではボールに対応できず苦しむ投手が続出し、田中自身も不振にあえぎ、結果を残せなかった。それだけに、ボールの感触という部分で統一球に納得がいかない部分があるという。

 

 田中:隠されていたこともよくないと思いますけど、それより統一球の問題が出ると、必ず「飛ぶ飛ばない」の話になるじゃないですか。あれはちょっと…という感じですね。論点はそこじゃない。問題はボールがまったくの別物であることですから

 

“飛ばない”統一球が導入された2011年、田中はシーズン中にこんなことを話していた。「飛ばないボールになって投手が有利なんて言われていますけど、だから成績が良いなんて思われたくないです」。今回もしかり。各メディアが「飛ぶボールのせいで」や「飛ぶボールのおかげで」といった切り口で報じるケースが多い。これに対しても思うところがあるという。

 

 田中:確かに今年はボールが飛ぶとは思っていましたけど、別に僕は前の(飛ばない)ボールでも、今のでもどっちでもいいんです。だって、今のボールは前(統一球導入以前)のボールよりは飛ばないんでしょ?

 

 たとえ“飛ぶようになっていた”ボールでも、しっかり投げられれば飛ばされない。この日の投球は、まさにその言葉を実践するものだった。11年は19勝5敗、防御率1・27という驚異的な数字をマークして沢村賞に輝いた。田中の目標は同年以上の成績を残すこと。反発係数がどうこうではないのだ。

 

 NPBのあきれた対応もあり、統一球問題によるファン離れが懸念される。そんななかで、球界のエースは“現場代表”として、自身の投球でファンを魅了することを約束した。

 

 田中:僕は大きなことを言える立場ではないとは思いますけど。まあ、連勝記録も続いていますし、それは積み重ねて続けていきたいですよ。ファンのみなさんもそういう記録などで、盛り上がってもらえたらうれしいですね

 

 話題になるべきはボールそのものではなく、それを投げたり打ったりする選手。田中は自らの投球で、それをアピールし続ける。