阪神・鳥谷敬内野手(38)の去就問題が尾を引いている。1日の巨人戦(甲子園)は2―0で制し、3位の広島とのゲーム差を2とした。4か月ぶりの先発となった岩貞が6回無失点と好投しての勝利に矢野監督は「うちらしい手に汗握る試合展開だったが、やってくれると思っていた」と笑みを見せた。

 一方、球団から引退勧告を受け今季限りでの退団を表明した鳥谷はこの日の出番はなし。ただ、球団の公式インスタグラムにはファンから球団への批判が殺到。「こんなクソ球団とは知らなかった」「功労者の扱いが雑過ぎる」などのコメントであふれ炎上状態。これにはチーム関係者も「人気の高い選手であることは間違いないが、こんなことになるとは…」と話すなど困惑する事態となった。

 球団内からは「もとはといえば鳥谷本人の『最後かもしれない』という発言が発端なのに…」との声もあるが、球界OBや虎党の著名人たちからもレジェンドへの終戦前の戦力外通告には辛辣な意見が上がっている。

 さらに、阪神の選手としては最後の雄姿となる鳥谷の起用に関しても頭が痛いところだ。

「戦力外を言われている選手なので、スタメンなど重要なところで起用するのはおかしな話。かといってまったく使わなかったり二軍に落としたりすれば最後のタテジマ姿を見に来たファンからひんしゅくを買ってしまう。どうしたものか…」(チーム関係者)

 やはりCS争い最中のこの時期に戦力外を言い渡したことによる悪影響が出てしまっている状況だ。今週はDeNA、広島と3位争いの相手との直接対決が続く阪神だが、鳥谷の起用法にも注目が集まりそうだ。