不穏発言の阪神・鳥谷 松坂式で移籍も

2019年08月28日 11時00分

阪神残留か、それとも移籍か。「最後」発言が波紋を広げている鳥谷

 今季、出場機会が激減している阪神・鳥谷敬内野手(38)の周辺が騒がしくなってきた。25日には「(神宮では)これが最後になるかもしれない」との発言が波紋を呼び、近日中にも球団と話し合いの場が持たれることになった。球団は功労者である鳥谷に引退の花道を用意すると見られるが、現役続行の場合は今季推定年俸5億円からの大減俸は避けられず、阪神で出場機会が見込めないならば“松坂パターン”で、他球団へ移籍する可能性も。これには鳥谷と親しい複数の球団OBも同調しており、去就が注目されている。

 鳥谷は25日、ヤクルト戦(神宮)の試合後に報道陣から「今日で神宮でのヤクルト戦が最後になるが…」と問い掛けられると「自分もこれが最後になるかもしれないから」。引退をほのめかしたともみられる意味深発言は、球団内外で大きな波紋を呼んだ。

 今季は代打出場が中心で55試合の出場にとどまり、打率2割1分1厘、0打点。今季で推定年俸5億円の高額契約が終了する。かねて去就が注目されていたとあって、一夜明けた26日朝には都内の宿舎に報道陣が再び集結した。鳥谷は「昨夜の『これが最後になるかも』発言の真意は?」の問いに「(深い意味は)全然ないよ。来年二軍だったら最後かもしれないだろ」と答えるにとどめた。

 球団サイドもこの鳥谷発言に敏感に反応。この日、都内で行われたNPB会合に出席した谷本球団本部長は、近日中に鳥谷本人との直接会談を申し入れる意思を示した。

 もちろん直接会談で話し合われる内容は、引退か、現役続行か。引退の場合はもちろん、球団の功労者である鳥谷にセレモニーなどの花道を用意することになるだろう。ただ、現役続行の場合はどうか。推定年俸5億円からの大減俸はさすがに避けられない。減額制限を超えたダウンを鳥谷が拒否した場合は自由契約となり、他球団へ移籍できる。このまま阪神では出場機会を得られないと鳥谷が判断した場合は…。タテジマのユニホームを脱ぐ決断もあり得る。

 実際、鳥谷は周囲に「まだやれる」と現役続行の意思を示しているという。直近では7月23日のDeNA戦(甲子園)で100日ぶりに7番・遊撃でスタメン出場し、攻守に「らしさ」を発揮。矢野監督もその実力を再確認した。

 そんな鳥谷には、鳥谷と親しい複数の球団OBから「阪神を出るべき」との声が寄せられている。

 他球団に在籍経験のある球団OBは「どのチームでやっても野球は野球。自分でまだできると思うなら、挑戦してほしい。阪神のスター選手は何かと大変だけど、外からみれば阪神の良さも改めて分かることもある。僕は移籍を経験して視野が広がった」とコメント。自由契約となっての退団、移籍でもマイナスではないことを強調した。

 別の球団OBは「全盛期に比べて力が落ちたのは事実だが、1点を争う終盤に安打でなくても四球を選んでアウトにならない選球眼は脅威。今の年俸では無理でも、鳥谷を欲しいという球団関係者はいてますよ」と証言した。

 一昨年のオフには松坂大輔投手(38)が現役にこだわり、ソフトバンクを自由契約となって中日へ移籍した。昨オフにはオリックスの中島宏之内野手(37)が減額制限を超える年俸提示を拒否して自由契約となり、巨人へ。鳥谷をめぐる水面下の動きも、これから活発化していくことだろう。

 果たして鳥谷流出は避けられないのか。虎党も固唾をのんで見守っている。