首位を快走中のソフトバンクが17日から、ヤフオクドームで2位・西武との直接対決を迎える。このカードの勝敗いかんでは優勝マジックが点灯する大事な3連戦。初戦に先発するエース・千賀滉大(26)は今季ここまでハーラートップの11勝(4敗)、リーグ2位の防御率2・42でチームをけん引しているが、本拠地では今季の4敗中、3敗を喫しているなどなかなか結果が出ていない。だが、首脳陣は「問題なし」と自信を見せている。

 前回登板した10日の日本ハム戦では5回に4失点と乱れた千賀は「(投球フォームの)バランスを見直したので、それが明日出せれば」と修正して臨むつもり。ただ厳しい勝負となるのは間違いない。相手は強打の西武打線で、現在4番に座っている中村は千賀が苦手としている一人だ。

 昨季の対戦成績12打数4安打のすべてのヒットが本塁打。さすがのエースも「(打線を)どう組み替えても強いのは変わらない。(中村には)基本的に打たれているので頑張ります」と苦笑い。さらに「本当にホームなのかなというくらいの数字なので」と話すように本拠地での成績(9試合で4勝3敗、防御率3・29)を、千賀自身も気にしているという。

 ただ首脳陣は変わらぬ信頼を寄せる。倉野投手コーチは「球場は気にしてはいないし、投げづらいとかもない。千賀に関しては相性どうこうは関係ない。自分のベストボールさえ投げられれば相手はどこであろうが関係ない。そのくらいのレベルを持っている」と不安要素をきっぱりと一蹴。工藤監督も「今までやってきた通り、1イニングずつ粘り強く投げてくれれば」と穏やかな表情で語った。

 このカードでマジックを点灯させれば一気の独走Vも見えてくる。ささいなデータなど吹き飛ばす、エースのピッチングに注目だ。