広島 最年長39歳コイ女房の圧巻石原キャノン

2019年08月14日 16時30分

ジョンソンを巧みに操縦する石原(左)

 13日の巨人戦(マツダ)、暴れ馬を操縦するコイ女房の存在感が光った。試合を決めたのは決勝犠飛の磯村だが、広島にサヨナラ勝ちを呼び込んだのは7回を2安打無失点に封じた先発・ジョンソンの奮投。その助っ人左腕を今季も支えるのが、チーム最年長の石原慶幸捕手(39)だ。

 左腕の立ち上がりは不穏そのもの。連続四球を与えると、球審の判定にあからさまな不満を示した。3四球を出した4回も、ベンチへ戻るとグラブを投げつける暴れっぷり。佐々岡投手コーチも「制球が悪くて、ずっとイライラしていたね。まあ、でも試合はつくってくれたから」と苦笑いだったが、受ける石原が要所で間を取り、左腕をなだめながら辛抱強くリードした。

 今季もジョンソンの先発20試合中19試合でマスクをかぶる石原だが、注目すべきは5割3分8厘を誇る驚異的な盗塁阻止率。企図13度に対して刺したのが7度。9月で40歳を迎える大ベテランだが、不惑を前に磨きがかかる強肩に他球団スコアラーも「何があったの」と驚きを隠せない。近年は慢性的な肩痛に悩まされていたが、今季は開幕前から状態が良化。この日も7回一死一塁で盗塁を試みた大城に“石原キャノン”を発射し、余裕たっぷりに刺してみせた。

 試合後は女房役らしく「ジョンソンが粘り強く投げてくれた結果」と相棒を持ち上げた。盗塁を刺したシーンにも「あれは(バッテリーの)共同作業の一つだから。アウトになって良かったよ」と照れ笑いで返したが、日ごろの地道な鍛錬が結果に結びついている。18年目の今季、開幕から取り入れているのが毎試合前の遠投で、徐々に距離を広げながら80メートルほどの距離を楽々と投げ、年下の選手やスタッフを驚かせている。

 植田バッテリーコーチも「今年は(肩の)違和感もないし、まだまだ衰えていない。日本球界はとかく年齢で見がちだが、あの肩ならまだまだいける」と太鼓判を押す。逆転4連覇へ、コイの最年長選手はまだ元気いっぱいだ。