中日・小笠原慎之介投手(21)の復活に期待が高まっている。7月26日の阪神戦で8回無失点、3日の広島戦で7回2失点と二軍戦で好投しているのに加え、落合博満元監督(65)がドラゴンズ逆襲のキーマンに小笠原の名前を挙げたからだ。落合氏は7月28日放送のドラゴンズ応援番組「サンデードラゴンズ」(CBC)にVTR出演した際にこう語った。

「中日の浮上の鍵は小笠原ですよ。やっぱり潜在能力はあると思う。小笠原がちゃんと一軍で(昨年9月に行った左ヒジの)手術、術後の経過が良くて投げられるようになるかならないか、ということなんだろうと思う。(先発の)絶対数が足らないんだから。この何年間の野球界で苦労してきたことが、この先、彼にとって財産になるんだろうと思う。強いて挙げれば小笠原待ちじゃないのかな」。どうやら落合氏は小笠原の復活なくして中日の反撃はないと考えているようだ。

 このオレ流発言については「落合さんにあれだけ評価されたら小笠原もうれしいだろう。励みになるはず」(チーム関係者)と復活を後押しするプラス要因になると歓迎されている。中日は3日のヤクルト戦(神宮)に先発した山井が二軍落ちしたことで、誰が代わりにローテーション入りするのかわからない状態。赤堀一軍投手コーチは「ファームはいい状態の投手がたくさんいるので誰が上がってきてもいいと思っています」というが、2試合続けて二軍戦で好投した小笠原が10日のDeNA戦(横浜)で今季初先発となる可能性は十分ある。

「(状態は)ボチボチです。まだ納得いかないところはありますが」という小笠原が、落合氏が期待する「反攻の旗手」となれるか、要注目だ。