中日は4日のヤクルト戦(神宮)に2―7で大敗を喫し、連勝がストップ。それでも明るい材料は不振に陥っていた平田良介外野手(31)が7月20日以来となる8号ソロを含む12試合ぶりのマルチ安打を放ち、気を吐いたことだ。

 初回の第1打席で19打席ぶりの安打となる二塁打で出塁すると、先制のホームを踏み、6回は左翼席へ本塁打を突き刺した。先頭の平田が打って得点を挙げるのが“竜の勝ちパターン”となっており、この日は負けはしたが、チーム関係者は「投手の出来もあるけど、打線では平田が打つかどうかでチームの勝敗に直結すると言っても過言ではない」と指摘する。

 平田が左ふくらはぎの肉離れで5月18日に抹消されると打線は貧打にあえぎ、6月20日に一軍復帰してからは5連勝や8連勝するなど波に乗った。しかし、平田がスランプに陥ると、チームも8連敗するなど再び低迷した。

 平田はこの日、第1打席の直前にスタンスの感覚を取り戻したという。「右脚を外に向けていたのが『ああ、こうか!』というのが分かった。バッティングの調子自体は底を脱出できたのかな」と笑み。与田監督も「やっと平田に笑顔が戻ってきた。また明後日(6日の巨人戦)からどんどん打ってほしいと思う」と大きな期待を寄せている。