V奪回に向けて悩ましい“熱パ”到来だ。ソフトバンクが30日の西武戦(メットライフ)に2―5で逆転負け。前半戦終了時は2位に7ゲーム差をつけて独走ムードを漂わせていたが、今や4位・楽天まで4・5ゲーム差の混戦模様となった。

 苦しい戦いが続く中、またしても“異変”が起きた。4番・DHで出場したデスパイネが2回の第1打席で力のない空振り三振に倒れ、4回の第2打席では代打を送られた。工藤監督は試合後に「体調不良ということでした。フラフラするみたいで…」と説明。熱中症の症状が出たそうで、森ヘッドコーチは「久しぶりにこの球場に来て暑かったから。4番がこうなってしまうとなあ」と嘆いた。

 今季は故障者の続出に悩まされてきた。ゴールはまだ先で、工藤監督はこれ以上の離脱者を出さないためにも慎重にタクトを振る。2位・日本ハムとの首位攻防戦を含めて3カード続く今回のロードは勝負どころ。それでも「コンディショニングを考えて、制御できるところは制御していきたい。けが人を出してはいけない。あと2か月、コンディションを保てるようにもやっていきたい」と訴える。実際に、この日も接戦の時点で今宮、長谷川勇を途中交代させた。

 酷暑で知られる球場だけに、指揮官は試合前に塩分補給が大事であることも話した。今回は故障ではなく長期離脱にはならないが…。思うようにならない戦いが続いている。