【核心直撃】中日・松坂大輔投手(38)が27日のDeNA戦(ナゴヤドーム)でプロ入り最短となる1/3回で8失点KOされ、二軍再調整となった。平成の怪物が再び一軍マウンドへ戻ってくるためには何が必要なのか。中日・阿波野秀幸一軍投手コーチ(55)を直撃した。

 ――二軍で再調整となった松坂に求めるものとは

 阿波野コーチ リハビリではないので試合でどういう投球をしていくかが大事。配球的なものとかボールの質とかを追い求めていく。圧倒する部分がもちろん欲しいですし…。これまで培った技術やいろんな球種も操れるので、そういったものを今までのものに織り交ぜたような投球をしてほしい。二軍ではそういうものもある程度、試合の中でできる手応えはあったんですけど、27日の試合では立ち上がりから偏った配球になってしまった。(DeNAは)打線のいいチームで対松坂の対策も練ってきていた。それを上回る投球スタイル、攻め方があると思うんですね。

 ――質的なものが求められる

 阿波野 一球一球のボールの質を上げるというのはなかなか難しい話なんです。年齢を重ねていってる中で体に負担をかけてまで球速を上げるのはオーバーワークになりかねない。相手の打者を見ながら攻めていったりはぐらかしていったり、そういうものをゲームでできるようにしてほしい。復帰して二軍で4試合、一軍で2試合。もうちょっとできたのではないかという後悔も(本人には)あるんじゃないかな。

 ――役割的には今後も先発という形での起用になるか

 阿波野 まあ、そういうふうに考えています。

 ――松坂は以前「チームのためになるなら、どのポジションでも力になれるようになりたい」と中継ぎも辞さない覚悟を示した

 阿波野 今の投球を見ているとやはり1回、2回という形で投げ切るよりはゲームメークということの方が力を発揮できるんじゃないかなと思っています。

 ――質を上げて早く戻ってきてほしい

 阿波野 そうですね。質という部分を間違えてほしくないんですけど、さっき言ったようにボールの速さとかを急に上げるということじゃない。打者との対戦の中で相手を上回れる形をつくってきてほしいということです。