首位を走るソフトバンクが17日、2位の日本ハム戦(北九州)に0―4で完敗。今季ワーストの4連敗を喫した。同一カード3連敗でゲーム差も4に縮められた。

 故障者は相変わらず多く、3戦で合計11安打と貧打も深刻。しかも、このタイミングで主軸・グラシアルがキューバの国際試合に出場するため一時離脱する。今季は両リーグで大型連敗が頻出。7月までで実に4球団が2桁連敗をしており、一時は首位にいた楽天、広島も一気に順位を落とすことになった。手負いの鷹も同じ目に遭ってしまうのか――。

 もっとも、今季の工藤監督はピンチにもどっしり腰を据えている。大型連敗のリスクについて「ウチはそうならないようにしないといけない」。連敗チームにありがちな、無理な戦い方をしていないのは大きいだろう。首脳陣は「ラスト30試合」を勝負どころとしており、故障者もしだいに復帰する。森ヘッドも「そこ(終盤)でベストメンバーに近い形で戦えればいけるはず」と話す。

 現在も6月末に左太もも裏痛で抹消された今宮を、現状の打線であればすぐにでも呼びたいところ。ウエスタンの試合で本塁打を放つなど3戦連続安打をマークしている。それでも首脳陣は「ここまできて慌てさせない。再び痛めて最後のところでいなくなっては意味がない」と我慢を貫いている。この日は内川、デスパイネが欠場したものの、19日からの楽天戦では復帰する見込み。今回の4連敗がワーストというのも、初志貫徹でバタつかずにペースを崩すことなく戦えているからだ。

 最大のピンチを乗り越えて、青写真通りのVロードとなるか。