いよいよ尻に火がつくか。パ・リーグ首位のソフトバンクが16日の2位・日本ハムとの直接対決(ヤフオクドーム)に2―3で競り負け3連敗。5ゲーム差に詰め寄られた。
首位躍進を支えてきたセットアッパーのモイネロと、規定打席未到達ながら打率3割3分3厘、20本塁打、48打点のグラシアルが今カードを最後にキューバ代表として国際試合に出場するため一時離脱する。それだけでも大きな痛手だが、チーム内で懸念されているのは、その余波だ。球団スタッフは「デスパイネはグラシアルが活躍している時の方が打つイメージだからね。いなくなっちゃってどうなるかだよ」と心配そうに話す。
その傾向は数字にも表れている。デスパイネは3・4月に打率2割2分4厘、3本塁打、10打点と低空飛行していたが、約1か月にわたって故障離脱していたグラシアルが復帰した5月は月間打率3割6分6厘、11本塁打、25打点と復調した。
デスパイネはグラシアルが安打した試合では打率2割7分6厘、13本塁打、37打点でアベック本塁打も6度あるのに、それ以外は打率2割4分8厘、7本塁打、13打点。チーム関係者も「年齢的には下でも、キューバでの格はデスパイネが上。そりゃあ負けてられないという対抗意識もあるでしょう」と言う。
グラシアルの不在期間は18試合となる見込み。その間に、デスパイネが“独り立ち”できるかどうかがチーム浮沈の鍵を握りそうだ。