オリックスが息詰まる投手戦を制して天敵”に一矢報いた。16日の楽天戦(京セラドーム)は先発の山岡泰輔(23)が1点の援護を守り切り、8回を4安打無失点に抑えて7勝目をマーク。相手先発の則本昂には2017年5月3日から9連敗中だったが、初回先頭打者・福田の内野安打によるわずか1安打で勝利をもぎ取り、西村監督は「もっと打ってほしかった。お客さんをヒヤヒヤさせたと思うけど、勝つことが一番ですから」と胸をなで下ろした。

 不名誉な連敗にもナインは試合前から「確かにいい投手だし、簡単には打てない。でも、それは他のチームのエース級と同じ。則本(昂)だけ特別な苦手意識があるわけではない。9連敗って言われるけど、一方的に連続でやられてないのに…」と、どこ吹く風だった。チーム関係者も「9連敗、9連敗って、中身は打てていないわけでない。連敗もあるけど、攻略して降板させた試合もあるし、勝ち星をつけさせなかった試合もある。結果だけ見て(対則本昂)9連敗って言ってほしくないよ」と力説していたほどだ。

 17年6月26日に4―4で引き分けた際には、則本昂から8回までに9安打で4点を奪い、昨年7月31日の対戦では6回までに8安打で4得点してマウンドから引きずり下ろした。同8月21日には白星こそ献上したが、5点を奪って7回途中に降板させている。確かに手も足も出なかったわけではない。

 則本昂がオリックス戦で黒星を喫したのは16年8月20日以来、1060日ぶり。「則本に1つ負けをつけたということで今後は気持ちも違ってくる」(西村監督)。まさに意地でもぎ取った1勝だった。