阪神は9日の巨人戦(甲子園)を0―1で落とし、首位との差は今季最大の8・5ゲームとなった。巨人・桜井の快投と原監督の小刻みな継投策の前に今季9度目の零封負けを喫した矢野燿大監督(50)は「チャンスメークまではできている。あと1本というところ。俺らが上に行くためには、どう点を取るかっていうところがチームとしての課題」と肩を落とすしかなかった。

 両ふくらはぎの張りのため戦線離脱中の福留がこの日、鳴尾浜球場で屋外での打撃練習を再開したが、復帰には時間がかかる見込み。そんな状態とあってチーム内からは早くも新加入するヤンハービス・ソラーテ内野手(32=前マーリンズ3A)への期待度が膨れ上がっている。

 実はソラーテ獲得が決まってからというもの、他球団関係者からは「うちも狙っていたのに!」「あの選手は必ず成功するよ」…など阪神入りをうらやむ声が舞い込んでいるという。そのため「新外国人を獲れば毎度言われることではあるが、今回はいつもとは度合いが違う。同じプロがそこまで言っているということはある程度、信用していいはず」(チーム関係者)と、まだ見ぬ新助っ人の株が急上昇しているのだ。

 すでにメジャー通算75発の実績を持つソラーテ獲得の“効果”は出ており、外国人枠争いの相手となる先発・ガルシアはこの日、8回1失点と好投を披露するなど当落線上にいる助っ人は必死になっている。早ければ23日のDeNA戦(甲子園)がデビュー戦となるソラーテだが、チームもそこまでは踏ん張りたいところだ。