出世の法則に乗った日本ハム・宇佐見 成功例が多い巨人からの移籍

2019年07月10日 11時00分

新天地・日本ハムで早くも結果を出している宇佐見

【赤坂英一 赤ペン!!】巨人の選手は日本ハムに移ったら出世、もしくは復活する!――と言い切っていいかどうかわからないが、成功例が多いのは確か。2017年移籍の大田はレギュラーに定着(故障で登録抹消中)、15年移籍の矢野(現特命コーチ)も存在感を示し、09年移籍の二岡(現BCリーグ・富山監督)はパ指名打者として球宴にも出場したほどだった。

 その伝でいけば、先月26日、2対2の大型トレードで日本ハム入りした宇佐見もブレークするはずである。現に捕手とDHで起用され、2日の西武戦で早くも初安打初打点をマーク。大田や矢野のように「ファイターズ最高!」と、お立ち台で叫ぶ姿も似合いそうだ。

 宇佐見は巨人時代の17年、阪神戦で藤川から初打席初安打を打ち、DeNA戦で放った初本塁打がサヨナラ弾。翌18年はケガのために二軍で開幕したが、スタメン4番・捕手に抜てきされた。

 当時、宇佐見を手取り足取り指導していたのがバッテリーコーチだった高田誠二軍監督。「一軍での活躍からもわかるように、宇佐見は本番に強いタイプ。捕手としての力も若手の中ではずぬけている。ずっと二軍にいてはいけない」と潜在能力を高く評価していたものだ。となれば、日本ハムで化ける可能性も高い。

 巨人から日本ハムに移籍した選手が、次々に活躍するようになるのはなぜか。04年にトレードされた入来(現ソフトバンク三軍投手コーチ)がこう言っていたことがある。

「日本ハムは自由なんですよ、とにかく自由。巨人では球場外でも人目を気にしなきゃいけなかったけど、札幌にはマスコミが追っかけてきません。夜の街で少々ハメを外しても地元のファンは大目に見てくれます。おかげで気楽に遊べるし、ストレスも発散できる。そういう環境の変化が、一番大きいんじゃないかな」

 06年に移籍した岡島も、巨人時代よりリラックスして投げられるようになったという。巨人ではボールが先行するたびに首脳陣にしかめっ面をされたが、日本ハムのヒルマン監督はいつも笑って「ヒデキ、エンジョイ、エンジョイ!」。おかげでいい投球ができるようになり、ついには大リーガーにまで出世した。

 その岡島や入来、大田、矢野、二岡ら、元巨人の先輩のように、日本ハムは茶髪もヒゲを伸ばすのもOK。この際、宇佐見もイメチェンしてノビノビと暴れてもらいたい。 

 ☆あかさか・えいいち 1963年、広島県出身。法政大卒。毎週金曜朝8時、TBSラジオ「森本毅郎スタンバイ!」出演中。「最後のクジラ 大洋ホエールズ・田代富雄の野球人生」(講談社)などノンフィクション増補改訂版が電子書籍で発売中。「失われた甲子園 記憶をなくしたエースと1989年の球児たち」(同)が第15回新潮ドキュメント賞ノミネート。ほかに「すごい!広島カープ」(PHP文庫)など。最新刊は構成を務めた達川光男氏の著書「広島力」(講談社)。日本文藝家協会会員。