このまま「お荷物」と化すのか…。阪神のランディ・メッセンジャー投手(37)が4日のDeNA戦(横浜)に先発し、5回4失点で降板。打席でも好機にサインを見落とすなど失態続きで、6月4日のロッテ戦で白星を挙げたのを最後に3戦白星なしで6敗目(3勝)。チームも再び4位に転落した。

 試合後、メッセンジャーは「交流戦はいい投球ができたけど(登板間隔が)15日とか16日とか間が空いているのが嫌だった」と不満をぶちまけた。無理もない。交流戦惨敗からリーグ戦再開を機に、矢野燿大監督(50)ら首脳陣は先発の再編に着手。エースとしてのプライドを持ちカード初戦の登板が「本道」のメッセンジャーは中15日で2カード目の5試合目先発と“後回し”にされてしまったからだ。

 ある球団関係者はこう嘆く。「開幕はもちろん、節目とかリスタートの試合とかは必ず投げたがるのがランディ。イライラする気持ちは分かるけど今の調子なら西や青柳を優先するのは仕方ない。自分がカード頭に投げたいなら結果を出すしかないのに…」。登板前日には意気込みなどを聞く恒例の囲み取材が行われるが、今回は中止に。これも「先発が後回しにされて怒っているんでしょう」(別の球団関係者)と見られている。

 来日10年目の今季は晴れて日本人扱いの投手となったのに、残り「2勝」に迫った日本通算100勝の方はすっかり足踏み状態。矢野監督は「いろいろあると思うが、ランディらしさが見えてない。本人らしさを早く取り戻してほしい」と苦言を呈し、首脳陣からは「今後良くなるならいいが、ならないならどう扱うか、しっかり考える必要はある。競争主義というなら二軍にいる若手らを使いたいのも本音」という指摘も出るほど“メッセ株”は下落している。

 どこまでも悩ましいメッセンジャー。扱いによってはややこしい存在になりそうだ。