中日の公式応援団の応援歌「サウスポー」を巡る一連の“お前騒動”について3日、都内で行われたオーナー会議後、中日・白井文吾オーナーが初めて言及した。「監督はそう思うでしょう。お前なんて、呼びつけるような言葉遣いは、ちょっと威張りすぎでは。あれは聞いとる人がみんな不愉快になるわな。やっぱり普通の言葉を使わなくちゃな」と与田監督の方針に理解を示した。

 その一方で竜の総帥は「お前というのは選手について言っているんだろう。世の中や一般的には、そういうような風潮があるから、そこだけをけしからんと言ったって誰も納得せんけどな」とファンの気持ちに同感する部分も見せた。

 しかし、5連勝と勢いに乗っていたはずの中日は騒動後は2連敗。この日の巨人戦(東京ドーム)は6―7で今季7度目のサヨナラ負けを喫した。それだけにチーム内からはこんな声まで出ている。

「ほとんど『お前』を使ったっていいじゃないかという論調でネット上が大炎上している上に、ワイドショーでもバンバン取り上げられている。こんな状況では選手たちも野球に集中するのは大変だと思う。要請を取り下げた方がいいのでは」

 これに加藤球団代表は「(ここまで騒動が大きくなるとは)想像してなかったが、さまざまな意見を言ってもらうのは構わない。我々から次のアクションを起こすつもりはありません」とコメント。むしろ球団が要請を撤回すれば“一貫性がない”として、火に油を注ぐ可能性もあるだけに自然鎮火を待つスタンスのようだ。