日本ハム投手陣が、苦境に立たされている。2日から始まる9連戦を前にして、先発を見込んでいたドラフト1位の吉田輝星投手(18)が左腰の張りを訴えて二軍落ち。エース・上沢もケガで戦線離脱、他の先発陣も不振が続いており、先発要員の確保が急務となっている。

 巨人から出戻りで復帰した吉川についても「二軍で調整してから、なんて言っていられないんじゃないかな。上がこんな状態だし」とチーム関係者。現状は有原や加藤、金子や杉浦に加え、今季一軍初登板となる村田、先の吉川らなどで工面していかなければならない台所事情だ。

 そんなチーム状況もあり、一軍昇格を目指す若手投手陣が目をギラつかせている。2年目左腕・北浦は6月26日のイースタン・ヤクルト戦で6回1失点と好投。後輩・吉田輝にプロ初勝利を先越されたこともあり「(吉田輝のプロ初登板は)テレビで見ててすげぇなって。ただ、昇格前に『精一杯やれよ』と送り出しましたが、やっぱり悔しさはありましたね」と闘志を燃やしていた。

 また、同じく今季の活躍が期待されている2年目右腕・田中瑛も「(吉田輝には)負けてられないという気持ち。(上沢の離脱は)チームにとってはマイナスですが、自分にとってはプラスだと考えなくてはいけないですから。いつでも上がれるように準備をしなくちゃいけません」と、複雑ながらも力強い心境を明かした。

 苦境に立たされているときこそ粘りを見せるのがこのチームの特徴。一体どの選手が一軍のマウンドへ這い上がってくるのか、注目だ。