左ヒザ裏の肉離れで長期離脱中のソフトバンク・柳田悠岐外野手(30)の戦列復帰をめぐって、新たな青写真だ。25日、一軍の森ヘッドコーチが福岡・筑後のファーム施設を訪れ、フリー打撃などで柳田の状態をチェック。「打つ方は100(%)と聞いている。あとは走る方」と表情を和らげた。現状では8割ほどで走れる状態になることが復帰へのメドと考えられており、森ヘッドは「デスパイネも交流戦で左翼を守れるところを見せてくれた。まずはDHで、というところになってくるんじゃないか」との見通しを話した。

 再発防止という観点からも、足が万全になってから復帰させるのが王道だ。しかし「100を求めるなら、今年中に復帰するのは難しいとなる。シーズンが終わってしまう」(球団スタッフ)という現実がある。ソフトバンクは優勝した交流戦でのチーム打率が2割3分3厘の11位。前半戦が終わると、クリーンアップの一角を担うグラシアルが母国のキューバ代表として国際大会に出場するため、最長で約1か月離脱する。状況に応じて柳田を欠場させたり、途中交代させることになっても、打線にいてほしい存在であるのは確か。首脳陣としては節目の球宴明けから復帰してもらいたいのが本音だろう。

 今後は患部の回復具合を見ながら、ファームの試合で様子を見ることになる。柳田は実戦復帰について「自分で出られると思えば出ますけど、まだ早いと思っています。まずは治すこと。そう思って生活しています」と話すにとどめた。あとは本人の決断次第か。