当コラムを読んでくれていた広島・長野 古巣・菅野との対決が待ち遠しい

2019年06月26日 11時00分

早出練習で汗を流す長野

【赤坂英一 赤ペン!!】先週「元広島捕手・達川光男さんが巨人・原監督に緊急助言、岡本にフライの上げ方を教えるべきじゃ」という記事を書いたところ、何とも意外な選手から「あれは面白かった」という感想を聞いた。いまやすっかり赤いユニホームがなじんでいる広島・長野だ。

 長野は丸の人的補償で広島に移籍するまで、9年間巨人一筋の現役生活を送ってきた。うち6年間を原監督の下でプレーしており、指揮官の打撃指導も直接見ている。私の記事を読んで「昔のことをいろいろ思い出しました」と言うのだ。

 首位打者をはじめ数々のタイトルを獲得した好打者にそう言われると、ライター冥利に尽きる。巨人時代には小欄で長野に批判的な記事を書いたこともあり、彼は私の書くものに興味ないだろうと勝手に思っていただけに、この反応は予想外でありうれしくもあった。

 その長野が広島に移籍してすでに約半年、いまの巨人にどのような思いを抱いているのだろう。

「そうですね。内海さんもいないし、山口鉄さんも引退したし、昔と違いますからね。それ以上は…変なこと言わせようとしてないですよね?」

 警戒の色を見せた長野に、巨人のエース・菅野と勝負したくはないかと聞いてみると「ああ、智之とは対戦してみたいです。まだ一度もやってませんから」と笑った。

 その長野はいま、本拠地で試合がある日は午後1時の早出から若手たちに交じって練習に参加。打撃に外野守備に、常に黙々と汗を流している。

「早い時間からの練習は巨人でもやってました。(開始)時間はこちらのほうが早いですけどね。(新しい)チームの雰囲気にはもう慣れました」

 そのあとに、にっこり笑って「(広島の)街のほうはまだです」と付け加えたのが長野らしい。

 すでに35歳で、広島の夏は結構蒸し暑い。本拠地もエアコンのある東京ドームとは違う。となると、毎日の調整法も多少変えているのだろうか。

「今年は試合数が減っているので、練習量を増やしています。とくに外野での守備練習をたくさんやるようになりました。コンディションを整えるために、広瀬さん(外野守備走塁コーチ)と話し合ってやっています」

 今週末からセ・リーグ公式戦が再開する。果たして準備万端の長野が古巣の菅野とどのような対決を見せてくれるか、楽しみに待ちたい。

 ☆あかさか・えいいち 1963年、広島県出身。法政大卒。毎週金曜朝8時、TBSラジオ「森本毅郎スタンバイ!」出演中。「最後のクジラ 大洋ホエールズ・田代富雄の野球人生」(講談社)などノンフィクション増補改訂版が電子書籍で発売中。「失われた甲子園 記憶をなくしたエースと1989年の球児たち」(同)が第15回新潮ドキュメント賞ノミネート。ほかに「すごい!広島カープ」(PHP文庫)など。最新刊は構成を務めた達川光男氏の著書「広島力」(講談社)。日本文藝家協会会員。