【核心直撃】最下位・オリックスが攻撃力不足に苦しんでいる。ここまでチーム打率(2割2分6厘)、得点(219)ともに12球団ワースト。先発を見殺しにするケースも目立ち、投打のバランスの悪さが深刻だ。上位とのゲーム差も開いていく中、巻き返し策はあるのか…。野手陣を束ねる田口壮野手総合兼打撃コーチ(49)を直撃した。

 ――西村監督は打席で工夫が必要だとよく口にするが

 田口コーチ 状況判断をどうするかということ。その日の自分の調子、相手の配球や傾向、何をすべきかを考えて打席に入るということ。まずバットが振れないといけないというのが第一で、それといろんな条件や制約のなかで工夫する。それをしないと点が取れない。

 ――ここまでの低調は想定していたか

 田口コーチ メンバーを見るとこういう展開もないことはないな、と。危機感は持っていたし、どのチームにも起こること。打撃は打って3割、チーム打率は打って2割8分。打ってたら変わるし、打てないと連鎖もする。

 ――日頃から選手に言っていることは

 田口コーチ 野球は安打数を争う競技ではなく、点の取り合いということ。円陣ではその日の傾向とか打ち方、最初に立てた作戦とゲームの傾向が変わってきたりもあるので、選手の状態がどうなってきているか、とかですね。

 ――ここ数試合で粘りが出てきた感触は…

 田口コーチ こんなとこで満足したらいけないし、まだまだいけると思っているし、何とかしないといけない。

 ――若い選手に熱心に指導しているが

 田口コーチ 経験が少ないので言っていかないとダメな部分はすごく多い。頑張ってはいますし、ポテンシャルを持っている選手は多いですよ。我々というか、僕が何とかしないといけない。時間かけちゃいけなんだけど、時間かかるかもしれない。耐えながら前に進まないといけないです。

 ――グラウンド外でも打線のことが頭から離れない?

 田口コーチ 忘れたいけど無理かなあ。それは野球人みんなそうでしょ。現役の時もそうだし、野球のことは24時間頭にある。嫁と食事しててもそうですよ。

 ――寝苦しい夜も…

 田口コーチ あるけど、それは湿度のせい(笑い)。飯ものどを通るし、そこまでではないですよ。