よほど悔しかったのだろう。13日のオリックス戦(京セラドーム)に5―6で逆転サヨナラ負けを喫した中日の与田剛監督(53)が、報道陣を相手に激しい口調でやりきれない気持ちをぶつけた。

 無理もない。山井、荒西の両先発の好投で0行進だった試合は、7回に福田の2点打などで中日が3点を先制。しかし、直後に山井がロメロにソロを許して2点差に迫られ、さらに岡田―祖父江のリレーが裏目に出て追いつかれた。9回には相手守護神の増井に襲い掛かり、福田の2点打で勝ち越しに成功するも、新守護神のR・マルティネスが2/3回で3安打2四球と大乱調。3連勝目前で奈落の底へ落とされた。

 試合後に報道陣がR・マルティネスの状態について質問するのは想定の範囲内のはずだが、指揮官はヒートアップ。これまではいつでも冷静に報道対応してきたが、せきを切ったように「こんなことはいくらでもあるよ。リードした展開で全部抑えるわけじゃない。でしょ!? やられた後にどうするか、彼だって常にパーフェクトに抑えるわけじゃないんだから。使うのはこっちの責任、それで結果が出なければいろんなことを考える。皆さんは結果論でしかものを言わないけど、いろんな事情があるということ、みなさんの知らないことがね」とまくしたて、言葉に怒気をはらませた。

 もちろん質問は山井の交代機にも及び、与田監督は「それは私が決めることで(記者は)監督じゃないでしょ? 選手の起用はいろんな事情があってやっていることなので、外部の見方とは全く違うから。そこはあんまり口を出さないように。分かりました?」。確かにおっしゃる通りではあるが…。