広島・緒方監督 投打怒りの懲罰采配

2019年06月12日 16時30分

ベンチで険しい表情の緒方監督(中)

 セの王者・広島が交流戦最下位に転落、緒方孝市監督(50)は投打に怒りの決断をした。11日の日本ハム戦(札幌ドーム)は先発・野村祐輔(29)が大誤算で、初回に49球を費やし6安打1四球5失点で自己最短の1回KO。救援陣が踏ん張り打線も終盤に反撃したが、4―5で敗れた。背信の右腕は二軍行きを通告され、不振の1番打者にも非情なメスが入った。

 ベンチに腰を下ろす指揮官の表情がどんどん険しくなっていった。野村は先頭の西川から四球を挟んでの4連打でいきなり4失点。二死後にも9番中島にファウルで7球粘られた末の13球目を左前に運ばれて5点目を失い、この回限りでマウンドを降りた。

 6連戦の初戦からブルペンのフル稼働は避けたいところだが、迷いない決断に緒方監督の怒りがにじむ。試合後は「中継ぎも野手も最後まであきらめないで試合をしてくれた」とあえて先発右腕には触れずに選手の粘りをたたえたが、顔は紅潮していた。野村は5月以降の7試合で防御率6・90と精彩を欠き、最近3試合は計15失点(自責点12)。佐々岡投手コーチは「低めにいっても打ち返されている。球に力がないのかな」と話し、二軍再調整を明言した。

 指揮官の不満は打線にも向けられた。5回二死走者なしの場面で、1番・野間を“懲罰交代”。右の上沢に対して代打・長野を送った。この日の野間は初回に低めのボール球を振って三振、2回は初球を打って遊ゴロ。13打席連続無安打の結果以上に「内容が悪い。1番打者の役割を果たせる状況ではない」(迎打撃コーチ)と判断された。2戦目以降、代役の1番には8回に二塁打を放ってアピールした長野が起用される見込みだ。

 野村の1回降板も野間の途中交代も緒方監督としては異例の采配だ。強い怒りは期待の高さゆえだろう。「はい上がれ」との無言のメッセージに2人は応えられるか。