巨人守護神・中川を覚醒させた田原の喝!

2019年06月11日 16時30分

G救援陣の柱になりつつある中川。原監督の期待も大きい

 レオ封じなるか。4カード連続の勝ち越しを狙う巨人は、11日から西武との3連戦(メットライフ)。12球団屈指の破壊力を誇る強力打線を相手に今村、田口、桜井のヤングGトリオが先発するが、救援陣の踏ん張りも欠かせない。そのブルペンで輝きを放つのは新ストッパーを託される左腕・中川皓太投手(25)だ。4年目で頭角を現した背景には田原誠次投手(29)の“一喝”があった。

 交流戦に入って楽天、ロッテに勝ち越し、今度は本塁打、打点で両リーグトップの山川らを擁する西武と激突する。10日にジャイアンツ球場で行われた投手練習には、宮本投手総合コーチも訪れ「いかに緩いカーブを使うか。目先を狂わせることが大事。まともにいったら、やられると思うからね。緩急勝負ですよ」と号令をかけた。登板が予定される今村、田口、桜井の若き3人も特に主砲への警戒を強め「前にランナーを出さないように」と口を揃えた。

 もちろん、リリーフ陣の力も必要となるだろう。勝利の方程式が定まらないなか、開幕から安定した投球を続けているのが中川だ。今季は中継ぎでスタートするも、新助っ人クックの故障離脱に伴い、主な役回りは守護神に。8日のロッテ戦(東京ドーム)で初黒星こそ喫したが、原監督も「こういうこともあるでしょうね」と責めることはなかった。27登板で防御率1・55、7セーブ(8ホールド)の成績は群を抜いている。

 昨季後半から一軍に定着し、ブレークの兆しを漂わせる25歳。転機となったのは昨年7月で「思い切り腕を振れる」と腕の位置を下げ、投球フォームをスリークオーターぎみに変えた。ただ、フォーム変更に踏ん切りをつけるのは、なかなかの難儀だったようだ。

 当時を知るチームスタッフによれば「田原のおかげですよ」という。「(中川)皓太は腕を下げたフォームを試して『こっちの方がしっくりきます』と話していたのに、その時のコーチから『腕が下がっているぞ』と指摘され、元に戻して打たれてしまった。そこで田原が『誰のために野球をやっているんだよ。せっかくしっくりきているのに、自分に合わないものを続けて結果が出ずにクビになってもいいのか? それでも後悔しないのか?』というふうに言ってくれたんです。これで皓太も腹をくくることができたようです」

 先輩の“喝”で目が覚めた中川はフォームを固め、着実に階段を上ってきた。「シーズン前は自分が抑えをやるとは思っていなかった。これからどうなるか分からないけど、与えられた仕事をしっかりやりたい」と貪欲な左腕。ブルペンの核となり、どこまで進化を遂げられるか――。