大腸がんから復帰の阪神・原口サヨナラ打 矢野監督の男泣きがチームに勢い

2019年06月10日 16時30分

原口(中)と抱き合って喜ぶ矢野監督

 阪神が9日の日本ハム戦(甲子園)で、大腸がん手術から復帰した代打・原口文仁捕手(27)の中前適時打で4―3のサヨナラ勝ちを決めた。

 チームに今季6度目のサヨナラ勝利をプレゼントした原口は「センターの前に落ちてくれ、という願いだけで走ってました。皆が祝福してくれてうれしかった。病気の方々に勇気? 僕の活躍が力になるのであれば、僕も生きて野球をやれる意味がある。これからも頑張っていく」と闘病中からずっと応援してくれたファンに感謝を述べた。

 投げては藤川が志願の2イニングで17戦連続無失点、同点機を演出した梅野の決死の三盗…。まさに盛りだくさんの劇的白星に、矢野燿大監督(50)は「メチャクチャ感動した。(涙が)こみ上げてきます…」と感極まって涙腺が崩壊。囲み会見では「ちょっとタイムや」と席を外しながらも、こみ上げた思いは止まらず「球児も自分で行くと言ってくれたり、あそこで走る梅野もすごかった…。本当に…。勝って泣くのは初めてや。泣くのは優勝まで取っておこうと思っていたのに…」と完全に“男泣き”だ。

 シーズン途中のこの時期に指揮官が感動で涙を見せるのは異例だろうが、チーム内は異常に盛り上がっている。

「阪神の監督が優勝会見とかではなく、一つの試合終了後、公の場で泣くのは1988、89年に指揮した村山実監督以来と思う。監督の涙は今の選手にとってモチベーションになるし、何よりもうれしいでしょう。監督のその素直な感情は、またチームに勢いをもたらすんじゃないか」(球団関係者)と情に厚かった伝説の大物OBを引き合いに、今後のチームの躍進を期待した。

 2003年阪神優勝時のバッテリーコーチで、矢野監督とは現役時代から親交のある元広島監督の達川光男氏(63)も「こっちも、もらい泣きしそうになった。矢野は情熱家で毎日必死にやってるから涙も出たんだろう。あの星野さん(阪神元監督)もよく試合後涙をためていたし、その辺はよく似てる。涙を出していいと思う。選手はさらに意気に感じてついていってくれる」と絶賛した。

 11日からはソフトバンク3連戦が控える。右ふくらはぎ痛で二軍調整していた福留も一軍に戻ってくることも決定した。“男泣き効果”で再ダッシュとなるか注目だ。

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