広島 田中広の復調で名物・超競争主義が激化

2019年06月06日 16時30分

8回、満塁弾を放つ田中広

 広島が5日の西武戦(メットライフ)で、終盤に猛攻を仕掛け9―1で大勝。交流戦初白星を挙げた。大瀬良が6回を1失点で切り抜けると、開幕からスランプにあえいでいた田中広輔内野手(29)が決勝の勝ち越し打にダメ押し満塁弾を含む、3安打5打点の大暴れ。背番号2のお目覚めにより、再び赤ヘル名物の“超競争主義”が燃え上がる気配だ。

 中盤6回まで1―1のしびれる展開を破ったのは不振の8番打者だった。7回一死満塁で2番手・小川から右前に勝ち越し適時打。さらに8回には右越えに勝負を決定づけるグランドスラムを叩き込み、復調をアピールした。

 派手な活躍にも「少しずつ状態は上がっているのかな」と控えめにコメントした田中広だったが、試合後にニンマリと不敵な笑みを浮かべたのが東出打撃コーチだ。田中広の復調に手応えを口にしつつ、矛先を向けたのは、この日5タコのリードオフマン。「広輔が出塁率を上げてくれれば、野間と入れ替えることもできる。ウチは打てなければ外野手は下位では試合に出られない」と、あおった。

 チームはがっちり首位をキープでも、広島の野手陣に安らぎの場所はない。つい先日まで「1番として機能しているのが大きい」と評価された野間でさえ、数試合の結果と内容でこれだ。4人制を敷く捕手陣の競争も激化している。

 そんなチームで今、最も追い込まれているのは打率1割台に沈む松山だ。西武先発の十亀に対して通算12打数6安打の相性の良さを買われ、指名打者で2戦連続で先発出場したが、結果は2打数無安打。首脳陣は粘り強く復調を期待してきたが、いよいよ一軍のイスが危うい。

 日々変わる対戦相手より、身内との争いに危機感いっぱいの赤ヘルナイン。これも王者の強さの源泉か。