12日の広島戦(札幌ドーム)でプロ初の一軍先発登板が決まった日本ハムのドラフト1位・吉田輝星投手(18)が4日、イースタン・リーグの巨人戦(ジャイアンツ球場)に先発し、3回6安打6失点4四球と炎上した。

 初回こそ3人できっちり抑えたが、2回は連続四球後に右中間二塁打、2ランなどで5失点し、3回にも1失点。予定されていた90球を下回る71球で4回からはマウンドを譲った。

 試合後、吉田輝は「今日は悪いところしかないです。自分の悪いところが全部出た。その失敗から学べればいいです」。荒木二軍監督も「投球は見ての通り。(交代は)苦しんで(3回を)終えていたので、俺の方からやめようと伝えた」と話した。

“最終テスト”は散々の内容だったが、栗山監督は札幌ドームで行われたヤクルト戦の試合前に「いいものも感じられたし、悪いものも感じられた。考えます」と、一軍昇格に含みを持たせ、5日に「来週の水曜日に先発させる」と一軍昇格を決めた。

 一方で、チーム内からは“強行昇格”には疑問の声も出ている。チーム関係者は「普通に考えたら、今日の結果では一軍には上げないですよね。ちょっと打たれたというよりは力負けした感じだったし、これで昇格しても輝星自身も納得しないし、うれしくないと思うんですよね…」と、ルーキーの心中を察した。

 現状、二軍投手陣では田中瑛や北浦ら状態を上げてきている投手も多い。それでも“栗山マジック”で鮮烈デビューに成功する可能性もあるが…。