阪神の藤浪晋太郎投手(25)が30日、兵庫・西宮市内の鳴尾浜球場で行われたウエスタン・オリックス戦に登板。矢野監督も視察に訪れる中、スタメンに左打者8人を並べたオリックス打線に対し3回を投げ、打者10人を無安打1四球無失点に抑える快投を披露した。唯一の右打者・広沢への初球がすっぽ抜け、キャッチャーミットの上を通過するひと幕もあったが、課題とされてきた制球が大きく乱れることもなかった。

 復活へ確かな手応えを感じさせる投球内容に藤浪は「とりあえず3回をしっかり投げることができた。細かい修正点はありますが及第点です。ブルペンで投げるのとは違い、相手もいる中で投げられた。(次回の当番は)もう少し長いイニングを投げることになると思う」。

 投じた変化球はスライダーとフォーク。藤浪自身も「しっかり変化球で空振りが取れた」と語ったが、捕手として球を受けた坂本も「ブルペンで投げた時からフォークがとても良かった。(持ち球の)スライダーやカットボールの他にもこういう球があるなら武器になるのでは」と右腕の出来栄えに手応えを語った。

 戦況を見守った矢野監督も「順調にいってるなという感じ。俺は楽しみに待つだけ。普通に投げれば抑えられる投手。内容も良かった。いい意味で淡々として、テンポもよかった」と藤浪の投球内容を評価した。