西武の悩めるオールラウンダー・外崎修汰内野手(26)が24日の日本ハム戦(メットライフ)で、長打ばかり(先制適時二塁打、勝ち越し2ラン、ダメ押し適時三塁打)の猛打賞、4打点と爆発し10―5の勝利に貢献した。

 今季初めてスタメンを外れた9日のロッテ戦(大宮)の時点で、打率1割9分8厘と低空飛行。それから12試合で4割3分6厘、5本塁打、20打点と復調し、打率を2割4分まで戻した。

 シングルヒットが出ず、史上70人目のサイクル安打を逃した外崎は「そんなことを言っていられるほどの成績を残していない」と謙遜しながら、5月中旬以降の復調のキッカケについて「不安なく自分のスイングができてきた。足を上げるスピードをちょっと速くした。今はそれが合っている」と説明した。

 元来が遊撃の名手・源田の出現で外野守備に活路を広げてブレークしたオールラウンダー。しかし、今季は浅村のFA移籍に伴い、開幕から「二塁固定」という守備面の負担もあって、開幕から持ち味の打撃も低空飛行が続いていた。

 外崎によると「どこが悪いのか自分では全く分からなかった。ずっと(修正ポイントを)探していた感じ」という暗中模索の時期が8、9日の前橋、大宮遠征まで続いていたという。

 ようやくトンネルの出口が見えてきたのが、10~12日の札幌遠征。「始動は一緒なんですけど、足を上げるスピードを速くして上げてから打つまでの時間が長くなった。ボールを長く見られるようになり、自分の間合いで打てるようになってきた」と振り返った。

 これもどん底の時期に本拠地、遠征先、移動休日に黙々とバットを振り、もがき苦しんできたからこそ。必死に自分と向き合い、探していたからこそ見つかった必然といえる。